日々、膨大な数のゲームが量産され続けるソーシャルゲームの世界。そこで息の長いヒットを続けるには、ユーザー行動の分析が必要不可欠です。株式会社サイバーエージェントでは、プレイヤーのゲーム上での動きを解析することで、ユーザーの満足度の最大化を図っています。

激化するソーシャルゲームの覇権争いに生まれた、ユーザー満足度向上の必要性

スマートフォンの普及とともに、若者を中心に新たな娯楽として定着しつつある、ソーシャルゲーム。SAP(ソーシャルアプリプロバイダー)各社は、より多くのユーザーに、より長く自社のゲームを遊んでもらうべく、必死の開発競争を続けています。

SAP大手でもあるサイバーエージェントは、ユーザーの満足度を向上させるために、さまざまな施策を打ち出しています。そしてその施策戦略の根幹を支えるのが、IBMの分析ツール「SPSS Modeler」を活用した、ユーザーの行動分析でした。

ソーシャルゲームは、その名が示すように、そこに社交(ソーシャル)があればあるほど面白くなるゲーム。一定数以上のアクティブユーザーがいることが、そのゲームをヒットさせる必要条件です。そこで、ユーザーを囲い込むために活用されるのが行動データ分析なのです。

ユーザーの継続率を高め、離脱率を低下させるために活用される、行動データ解析

ゲームにログインした後に、あるアクションを行ったユーザーの継続率が上がるとわかれば、そのアクションへ誘導する。登録後の利用率が下がっているようなら、インセンティブとなるボーナスを与える。このように行動データを精緻に分析することは、ゲームに熱中するアクティブユーザーの囲い込みやそれに伴うゲームの活性化につながります。

たとえば、サイバーエージェントが手がける、あるカードゲームの場合、「カードを強くしたい!」という欲求を喚起できると、継続率が高いという分析結果が出ました。これを受けて、攻撃力を強調して表示するインターフェースにすることで、カードを強化したいというユーザーの気持ちを促し、アクティブユーザーとして再獲得する施策を実行したそうです。

今後、サイバーエージェントは、ソーシャルゲームの中身の設計にとどまらず、サーバーの負荷把握などハードウェア面での改善にも、ユーザー行動データを役立てていくそう。抜け出せないほどハマるファンを多く生み出すソーシャルゲームは、私たちの行動を精緻に分析することで、今日もまたコアユーザーを生み出しています。

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