世界中で、3.5億人を超える患者がいる糖尿病。人類の健康を脅かす代表的な病気です。この病気に対抗するため、ドイツのヘルスケアテクノロジー企業であるDiabetizer社は、IBMのスタートアップ支援プログラムを利用し、患者がどこにいても簡単に糖尿病治療を管理できるアプリケーションを開発しました。

面倒な自己管理をアプリが代行

糖尿病治療の難しさは、日々の記録管理と習慣を続けることにあります。血糖値の記録や体調は自ら管理する必要があり、さらに薬を飲む時間を測り、決められた投薬量も覚えていなければならないなど、正確さと自分を律する厳しさが必要です。このように、治療には患者個人の努力が必要とされているため、治療の正確さと有効性が損なわれている可能性もあります。

そこでDiabetizer社は、患者の負担を軽減し、治療の精度と有効性を上げるためアプリケーション「myDIABETIZER」を開発しました。このアプリケーションはIBMのクラウドプラットフォームBluemix上で稼働しています。

インターネットに繋がっていれば、世界中どこからでも、患者は自分の血糖値や栄養、健康データをサーバーに送ってポータルサイトに集約し、それを見ながら医師と患者が話をすることが可能になります。

医師の評価を補助する

さらにこのアプリは、自動的に測定データをインポートし、患者の状況に応じて測定用の主要なパラメータを設定。それにより、医師や糖尿病専門医は、患者の血糖値についてはっきりとした判断をすることができます。

このように、Diabetizer社の取り組みは、患者の一人ひとりの煩わしい作業を軽減するだけでなく、集積したビッグデータの解析により、医療の現場でも糖尿病治療に一つの光明をもたらす可能性もあります。クラウドを活かした解析能力と素早い開発スピードが、今後も糖尿病治療のような我々の健康を脅かす病気に挑戦していくことでしょう。

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