見えにくい顧客の声が見えてくる ― IBM Watson が変える三井住友海上のお客さまサービス

ネット保険の台頭もあり、昨今、損保業界は厳しい競争にさらされています。そのような中、他社との差別化を進めるために、充実した商品ラインアップや丁寧な対応など、顧客満足度の高さは重要な要素と言えるでしょう。

ところで、損保会社と顧客との第一の窓口といえばコールセンターです。
そのコールセンターの対応が迅速かつ的確であれば顧客満足度は向上し、競争を優位に進めるためのポイントのひとつになることは容易に想像がつきます。
とはいえ保険商品は種類も多く、また、内容も複雑な要素の多いものです。そのため、顧客から寄せられるすべての問い合わせに対して個々のオペレーターが的確かつ迅速な回答をできる仕組みをつくりあげることは、損保会社にとって重要なテーマと言えるでしょう。

コールセンターに、年間70万件という問い合わせを受ける三井住友海上火災保険株式会社もそのような課題を抱えており、解決のためにオペレーターの人員増加などの対策を講じていましたが、よりきめ細やかな対応をするため、テキストマイニングや分析を行うIBM Watson Explorerを導入。
問合せについて傾向や一定のパターン、相関関係などを見つけるため、電話やWebでの問合わせ内容をテキスト解析技術を使って分析しました。

その結果、顧客の性別や年齢などの属性、問合せのあった時期、そして災害の発生や法制度改定のような出来事があったときなど、さまざまな場合にどのような問合せが増えるのかという傾向が見えるようになったのです。
それにより、オペレーターは、「この時期には、こういったお客さまから、このような件についての問い合わせが多い」といったことをあらかじめ把握しておけるので、より的確な回答が可能になりました。
さらに、Webでそのような傾向に応じた適切な情報提供を実施することによって、応答率の向上につながる、コールセンターへの問合せ件数の削減も期待できます。

膨大なテキストデータの分析を可能にしたIBM Watson Explorer。この活用によって今まで見えてこなかったニーズをつかめれば、新しいサービスの提供や顧客獲得のチャンスも増加するかもしれません。

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