2025年、デジタルが実現する人とクルマがつながる社会

IoTやSNSなどのデジタル技術の拡大を背景に、モノやサービスと人のつながりは、いっそうインタラクティブかつパーソナルなものになっています。
世界の主要産業のひとつである自動車産業でもその状況は同じです。イノベーティブな製品だけでなく、人がクルマに求める領域は日々拡大しつつあり、自動車産業に携わる人々は大きな変革の中で進むべき方向を摸索しています。

では、今から10年後の2025年、自動車業界を取り巻く環境はどのように変化しているのでしょうか。

IBMは、自動車メーカー、サプライヤー、流通業などで指導的役割を担う世界21か国、175名のエグゼクティブの方々に調査を実施。その結果を「2025年 自動車業界の将来展望」としてレポートにまとめました。

そこで見えてきたのは、2025年には自動車産業にまつわる3つの領域で、クルマのあり方を根本から変えてしまう破壊的ともいうべき変化が起こっているだろうということであり、そこで生き残っているためには、今からその課題に取り組んでおく必要があるということです。

いったいどのような変革を彼らは予想しているのか。3つの領域をキーワードに、順を追って紹介していきましょう。

キーワード1 消費者
消費者の望む機能・サービスを提供し続けなければならない

IoTに象徴されるような、ライフスタイルのデジタル化が進むことによって、消費者と企業の関係に変化が生じています。かつては企業が提供する製品やサービスを消費する役回りだった消費者が、自分だけの特別な顧客体験を求めるようになってきたのです。

今回の調査で、自動車業界の経営陣の多くは、今後消費者は、特にモビリティ・サービスやマーケティング・プログラムといったクルマの利用に関する部分で、新製品やサービスの創出に積極的に関わりを持つようになると答えています。

図表「消費者の購入・所有・使用のサイクルでのデジタル体験への期待」

そのとき、自動車業界の経営陣にとって必要なことは、時間や場所を問わず消費者にアクセスできるモバイルに照準を合わせ、消費者のもたらすさまざまな情報を集積するデータベースをつくり、SNSや実際の行動履歴、反応などから、消費者の意見や情報を吸い上げ、それに沿った開発を進めていくことです。

2025年に自動車業界でのプレイヤーとして生き残っているためには、消費者がクルマに対して何を望んでいるのか、どのように利用しているのかなどの情報を、あらゆる場面で的確に収集・分析していくことが重要なポイントとなるでしょう。

キーワード2 モビリティー
クルマは個人の生活の一部として組み込まれる

調査に協力した自動車会社の経営陣の一人は、こう語っています。
「クルマは、スマートフォンやつながるクルマの機能を通じて個人の生活の一部として組み込まれ、パーソナライズされたサービスを提供するであろう」。

先に紹介した、自動車会社と消費者の関係性が深化することによって、このようなクルマと人の関わりが実現するということが言えるでしょう。
では「パーソナライズされた体験を提供するクルマ」とはどのようなものなのでしょうか。

想像してみてください。
出発前にはクルマが自動的に修理やメンテナンスを行い、個々のドライバーのクセに応じた運転環境の設定を済ませます。そして運転は自動運転。ドライバーのすることはほとんどありません。クルマは周囲の状況やドライバーのニーズを判断しながら、自動的に進んでいきます。そして、もしドライバーの具合が悪くなるようなことがあれば、自動的に病院へ運んでくれます。

図表「インテリジェントで直観的な自立したクルマは、本来の移動手段だけでなく、すばらしくパーソナライズされた体験を提供する」

レポートによれば「2025年までにクルマはドライバーや他の乗員に合わせて自ら設定を行うまでに高度化される。また他車や周辺の環境を認識して学習、調整、運転および適応することが可能になる」とあります。

このようなクルマが、2025年に実現しているかもしれないのです。

キーワード3 エコシステム
クルマを販売するだけではなく新たな付加価値の提供が必要になる。

2025年、インテリジェント化したクルマは、消費者のニーズに応えた移動の手段のひとつしてモビリティの概念を変えていきます。

自動車業界が成長していくために必要なことは、単にクルマの販売台数を増やすだけではありません。他の業界と連携し、サービスを土台とした付加価値を消費者に提供することで、ビジネスチャンスを広げていかなければならないのです。

ライフスタイルのデジタル化が進むにつれ、消費者にとって、シームレスな自動化およびパーソナライズされた顧客体験は常識的なものになっています。

たとえば、2025年、クルマで買い物に出かけるときはこのようになっているかもしれません。
クルマに乗ったら、まずナビ上で行先を確認。目的の店に連絡をして在庫があることを確かめたら、渋滞を避けるよう道を選択。そして自動運転中に、あらかじめ買い物の決済を済ませてしまい、目的の店では商品を受け取るだけ。そのあと会社にアクセスして今日の予定を確認したら、そのまま仕事に向かう。

この間、消費者はクルマに乗りながら、実は、交通情報の入手、小売店との取引き、金融機関での決済、会社でのスケジュール確認など、さまざまなことを行っているのです。もしかしたら、車内で快適に過ごすための温度調整や音楽の選択なども、自動で行われているかもしれません。
消費者はこの一連の流れを、1台のクルマの中でシームレスに行うのです。

消費者がこのような顧客体験を希望し、そしてそれに応えようと思うのであれば、自動車業界は伝統的な業界の枠組みを超え、通信、流通などの他業界や新規参入企業と手を組まなければならないでしょう。現在のエコシステムでは、2025年のクルマ社会は実現できないのです。

図表「2025年までに、伝統的な業界のバリュー・ネットにおいて発生する業界内外の最大の破壊的な変化はどこだと考えますか。」

そしてそのためには、消費者個人に関する情報を保護しながら、必要な情報には容易にアクセスできる強固かつ大規模なデジタル基盤が必要になることは言うまでもありません。

今後を見据えた自動車メーカーの取り組み

「消費者」「モビリティー」「エコシステム」。大きく変化するこれら3つのキーワードから予想される2025年のクルマは、いまの「クルマ」とはまったく異なる新しい概念を提示するものになっています。

そのような中、MAZDAは、いち早く新しいクルマと人の関係づくりを実現し、今までにない顧客体験を提供しようと考えています。そしてそのMAZDAが、グローバルで展開するプロジェクトの基盤として選んだのは、IBM SoftLayerでした。

自動車業界の今後を見据えた取り組みのパートナーとして、MAZDAはなぜIBM SoftLayerを選んだのか。その理由はこの動画で明かされます。

クルマが人の生活に自然な形で溶け込んでいるクルマ社会。そのようなヒトとクルマの新しい関係を実現しようとするMAZDAをIBM SoftLayerは全力で支えていきます。