災害時の情報伝達を、ビッグデータのビジュアル化が助ける

日本は全世界の0.28%しか国土面積がないにもかかわらず、世界各国で発生するマグニチュード6以上の地震の20.5%が集中しています。さらには国土の大部分が環太平洋火山帯にあるため、世界中に存在する活火山の7%が日本にあることも知られています。こうした立地環境にある日本は、他国に比べて自然災害の発生率が高い国であり、自然災害が発生するたびに、公的機関からの情報伝達に関する課題が提起されることも多くなってきています。

有効活用されていないビッグデータ

そんななか国土交通省の防災情報提供センターでは、リアルタイムでのさまざまな防災・災害情報を提供しています。災害が起こった場合は、なによりも迅速で的確な情報伝達が重要となります。

災害時の情報伝達には、現場の状況、被災者、各支援活動状況、被災現場の画像などさまざまな情報が一度に必要となりますが、これらのビッグデータが一挙に収集されることが逆にスムーズな情報伝達を妨げる原因となるという見方もあります。というのも、随時集まってくるそれぞれの情報は、データの様式が異なり、また、情報量が膨大であるために、いくら迅速に入手できたとしても有効な情報にするための処理に時間がかかるからです。

ビジュアル化することで把握しやすくなる

そこで日本IBMでは、こうした課題の解決として、国土交通省・国土地理院の「統合災害情報システムDiMAPS(Integrated Disaster Information Mapping System」の構築を支援しました。

「DiMAPS」は、同省のWebサイトでこれまで文字情報のみで提供されてきた被害情報を地図上で表示する機能を備えているため、災害情報の把握に役立つことが期待されています。このシステムでは、道路・鉄道情報などの国土・交通に関する基本的な地理情報をはじめ、気象情報、道路・鉄道などの被災情報、防災ヘリによる上空からの画像といったさまざまな情報を一元化し電子地図上に重ね合わせて統合表示することができ、被害状況の把握と共有を迅速かつわかりやすく行うことができます。

このように、ビッグデータをビジュアル化することで有効活用する方法は、今度他の分野でも増えていくことが大いに期待されています。

photo:Thinkstock / Getty Images

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