IBM Watsonとロボットの融合による新たなおもてなしへの挑戦

2015年1月、安倍晋三総理は第6回ロボット革命実現会議の場において、「今年(2015年)はいわゆるロボット革命元年となる」との言葉であいさつを締めくくりました。同年7月にはソフトバンクロボティクス社が「Pepper」の一般発売を開始し、ロボットは日に日に私たちにとって身近な存在となりつつあります。

実際、ソフトバンクショップなどの店頭でPepperに話しかけられ、記念すべき「ロボットとの遭遇」を果たした方も少なくないことでしょう。こうしたロボット実用化の流れは、今後もますます活発化していくことが予想されます。

ロボット活用は新たな次元へ

そんな中、株式会社みずほ銀行(以下、みずほ銀行)と日本アイビーエム株式会社(以下、日本IBM)は2016年2月26日、IBM Watsonテクノロジーを活かした新たな取り組みを協働して進めていくことに合意しました。今後、IBM東京基礎研究所が新たに開発した共通ロボティクス基盤を活用し、ロボットを使用したサービスの提供を世界に先駆けて実用化していく計画です。

ロボットの活用は既に様々な場面で進められていますが、現在のところ、一般のロボティクス技術で操作できる商用ロボットは特定の用途に特化したものがほとんどだといえます。新たな業務に対応したり、ロボット同士で連携して作業を行ったりすることはまだまだ難しく、柔軟性・拡張性の低さが大きな課題となっています。

IBM東京基礎研究所のロボティクス基盤はこうした課題の解決を目指し、人とロボットの自然なやりとりやロボット同士の連携を可能とするものです。また、この基盤を通じてロボットとIBM Watson(以下、Watson)とを連携させることで、音声や画像の認識、自然言語解析、感情の洞察といった機能をロボットに持たせることも可能となるでしょう。

PepperとWatson、最強タッグによるおもてなし

みずほ銀行では2016年5月よりPepperを支店に配置し、宝くじに関する照会応対を開始する予定です。
店頭に配置されたPepperは、Watsonが自動解析したみずほ銀行ホームページ上などの最新情報をリアルタイムに参照し、自発的にその場に適したご案内を行うことで、店頭サービスにおける新たなおもてなしの実現を目指します。

PepperとWatson――ロボティクス技術と人工知能技術のトップランナーともいえる「ふたり」の連携によって、ロボットによる新たなおもてなしの時代の幕が、今、切って落とされようとしています。

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