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 旅先で訪れるホテルのラグジュアリーな雰囲気は、私たちに非日常的な感覚を味合わせてくれます。特に、フロントで受ける心のこもった「おもてなし」は、ホテルを訪れる醍醐味の一つだと言っても過言ではないでしょう。

世界中で多くのホテルが、顧客満足を上げるために日々接客力の強化に取り組んでいますが、ここへきて、ホテルのフロントサービスに新しい風が吹き始めているようです。

Hilton、IBM Watsonを活用したConnieを導入

Hilton WorldWide(以下、ヒルトン)とIBMは、2016年3月9日、IBM Watsonと連携したロボット・コンシェルジュ「Connie(以下、コニー)」の試験運用を開始したことを発表しました。

コニーはフロント・カウンターに載ってしまうほどのかわいらしいサイズのロボットで、訪れた顧客に挨拶をしたり、ホテルの設備やサービス、営業時間などについてゲストに回答したりすることができます。また、いわゆるサービスロボットとしてのコニーの大きな特徴は、なんといってもコグニティブ・コンピューティングの技術を活用して「一歩先を行くおもてなし」を実現している点でしょう。多彩なAPIと連携し、ゲストからの問いかけに応じて、自然な言葉で対話できる機能も搭載されています。

WayBlazerとの連携で旅行のサービスも

また、WayBlazerの機能を活用して「旅のコンシェルジュ」としての役割を果たすことができるのも、コニーの強みの一つです。

WayBlazerはIBM Watsonなどのコグニティブ・コンピューティングの技術を活用した、旅行専門のリコメンドサービスです。利用者が検索画面に打ち込む自然な話し言葉を理解して旅行を思い立ったきっかけなどを分析し、最適なホテルを提案するというサービスを展開しています。

コニーはこのWayBlazerと連携し、ホテル周辺の名所や見どころなどをゲストに案内します。例えば、「何か面白い映画が見たいわね」「美味しいフレンチが食べたいな」と質問すれば、たちどころにホテル近隣の映画館やおすすめのレストランなどを案内してくれることでしょう。

ロボットとコグニティブ・コンピューティングで、顧客サービスにイノベーションを

1947年に世界で初めて客室にテレビを設置して以来、顧客サービスの分野で様々なイノベーションを起こし続けてきたヒルトンにとって、最新のイノベーション事例が今回のコニーの導入です。

コニーのようなサービスロボットがチームの一員として正式に接客に携わり始めたのは、ロボットの歴史上、とても大きな一歩といえるのではないでしょうか。

コニーは現在、バージニア州のHilton McLeanで「接客マナー」を学んでいるとのこと。大勢のゲストと会話を重ね、様々な経験を積んで「賢く」なったコニーの仲間が、遠からずここ日本の地へやってくるのを楽しみに待ちたいところです。

photo:Thinkstock / Getty Images