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「宇宙のどこかに、人類以外の知的生命体は存在しているのか」。多くのSF作品などで語られる宇宙人の存在ですが、現在でもこの壮大な問いに対する答えは出ていません。しかし、近年におけるIT技術の目覚ましい発展によって、地球外知的生命体を発見するための試みが加速しつつあるようです。

地球外知的生命体を発見するための試み

地球外知的生命体探査(Search for Extra-Terrestrial Intelligence 以下、SETI)は、世界各地においてさまざまな形で実施されています。そうした活動の一つとして、宇宙から送られてくる電波信号を特殊な電波干渉計で受信し、そのデータを解析して知的生命体の存在を示す特殊なシグナルを発見しようとする試みがあります。

実際、米国の北カリフォルニアにはAllen Telescope Array(アレン・テレスコープ・アレイ/以下、ATA)と呼ばれる電波干渉計があり、多数のパラボラアンテナを用いて知的生命体探査活動が行われています。

電波信号解析のための新たなアルゴリズムを探せ!

今年、IBMとスタンフォード大学の学生は、「Mining Massive Data Sets(大量データセットマイニング)」プロジェクトの一環として、IBMのSparkサービスを用いて電波信号の解析に取り組みました。

ATAでは専用のシステムで狭帯域の電波信号を特定し、さまざまなテストを繰り返しながら「対象信号」と呼ばれる電波信号の記録を蓄積しています。学生たちは2つのチームに分かれ、数テラバイトに及ぶATAの対象信号データと格闘し、特徴的な電波信号の抽出と分類を行いました。

このプロジェクトの目的は、IBMのSparkサービスを用いて信号解析のための新たなアプローチを発見し、信号データを迅速に解析・分類するための機械学習モデルを構築することにありました。結果としてプロジェクトは成功に終わり、フーリエ解析(信号処理における基本的な解析手法)や画像処理などの技術を用いた革新的な新アルゴリズムや方法論が、両チームによって開発されました。

本プロジェクトで開発された新しいアプローチで、知的生命体発見への新たな一歩が刻まれたといっても過言ではありません。なお、開発されたアルゴリズムはIBMやSETIインスティチュート、NASAの科学者たちの手で再評価され、今後の調査・研究に役立てられる予定です。

photo:Thinkstock / Getty Images

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