IBM:デジタル時代のリスクと戦うための準備とは?

グローバル規模でネットワークが整備され、スマート端末の普及とIoT技術の発達によって、あらゆる人やものがネットワークを介して相互に接続されつつあります。こうした中、企業はどのようにして新たなリスクに立ち向かっていくべきなのでしょうか?

企業を取り巻く新たなリスク

デジタルですべてがつながる時代の到来によって、世界は従来とは異なる危険に直面する可能性があります。例えば、企業システムへのアクセスはかつてに比べて容易となり、悪意のあるハッカーによるハッキングのほか、偶発的なヒューマンエラーによる不正アクセスのリスクが格段に高まっています。

こうした不正アクセスは、知的財産の喪失、データの破壊や消去、企業評判の悪化、トラブル対応によるビジネスの中断や金銭的なダメージといった、さまざまなサイバーリスクを顕在化させる恐れがあります。また、企業内のデータが外部に流出すれば、顧客のプライバシー侵害をはじめとした重大な問題にも発展しかねません。

「IBM Institute for Business Value (以下、IBV)」が最近実施した調査(※1)では、多くの企業がこうしたリスクに関心を持ち、何らかの準備を始めていることが明らかになりました。具体的には44%の企業がサイバー保険に加入していて、必要であればさらなる保険に加入する意思があると答えた企業も49%にも上ります。また、優れた業績を上げている企業の実に81%が、将来を見据えてビジネスモデルの変革を検討し始めているといいます。

(※1)Cyber and beyond -Insurance and risk in a digitally interconnected world

デジタル相互接続時代のリスクと戦うための3つの準備

こうした新たなリスクから自社と顧客を守るため、保険会社はどのような準備を進めておくべきでしょう? IBMでは、次の3つのポイントを押さえることが重要だと考えています。

1つ目は、デジタル相互接続時代を取り巻く技術について知識を蓄え、どのような技術によってどんなことが可能となるのか、技術の限界について理解するということ。2つ目は、デジタル相互接続時代のリスクに備える新たな保険ソリューションを、デジタル相互接続技術を利用して構築するということ。そして3つ目は、パートナー企業との連携を強め、業界内に新たなエコシステムを構築し、自社のビジネスモデルを新たな環境に適応させていくということです。

最終的には保険会社が新たなエコシステムの中心となり、自社、顧客、パートナーが共に安全に生き延びていくための体制を整えていくことが求められています。

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