SF作品の功罪? AIに関する5つの誤解

ここ数年、「人工知能(以下、AI)」への関心は高まり、テレビやWebのニュースでもAIの話題を目にする機会が増えています。現在、AIはIoT、ビッグデータ処理技術、ロボティクスといった技術と相互に連携し、ある種の失望とともに幕を閉じた過去のブームの雪辱を果たそうとしているかのようです。

AIにまつわる5つの誤解

しかし、そうした時代の流れに逆行するように、いまだAIを未知なる脅威のように捉える向きがあるのも事実。現にAIを取り巻く“刺激的な”情報は、さまざまなニュースソースやハリウッド映画などから、日々もたらされ続けています。

ビジネスや社会に多大な影響をもたらす技術は、往々にして単純化され、歪曲されて伝えられてしまうものなのかもしれません。そんな中、「Information Technology & Innovation Foundation (ITIF)」は最近リリースしたレポートでAIに関する次のような「5つの誤解」を取り上げ、「これらは完全に的外れである」と指摘しています。

1. AIが人類の仕事を奪う
2. AIが人をダメにする
3. AIがプライバシーを侵害する
4. AIの複雑性によって偏見や虐待が助長される
5. AIは人類を超える

蒸気機関からマイクロプロセッサまで、有史以来、ヒトが作り出してきたあらゆるツールは人類の可能性を広げるために貢献してきました。AIもそうしたツールと同様に、人類の発展を助け、人の持つ能力を拡大するものとして理解されるべきでしょう。

コグニティブ・コンピューティングは人類の可能性を拡大する

IBM Watsonのようなコグニティブ・システムは、人類の知性を拡大し、人と協調し合ってより高い効果を生み出すことができます。特に、日々大量のデータが生産される情報化社会の現代において、コグニティブ・コンピューティングの持つインパクトは決して小さなものではありません。

例えば、放射線科医の仕事について考えてみてください。彼らは病気の兆候を示す微細な異変を見つけ出すため、大量のX線写真などをチェックすることに多くの時間を費やしています。このような作業をWatsonに任せることができれば、彼らの持つ高いスキルを患者との対話、X線写真やデータには表れない重要な情報を読み取るといった仕事に注力できます。

コグニティブ・コンピューティングは、この世界をよりよい場所に変えていくための大きな可能性を秘めています。世にはびこる誤解を解き、政治や教育の側面から正しいアプローチを取っていくことが、AIの利用に重要な一歩となるのではないでしょうか。

photo:Thinkstock / Getty Images

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