Watson、世界最大の出版社と連携!時間・場所を問わないパーソナライズ家庭教師

1999年に米国フロリダ州にて開催された 「Tech Learn 1999」において「eラーニング」という言葉が初めて使われてから、15年以上が経過しました。その間、eラーニングはさまざまな発展を遂げてきたものの、現行システムの多くは選択問題や穴埋め問題などを中心に構成され、学習者の理解に対して部分的な視点からしか学習コンテンツを提供できていません。

eラーニングがたどり着くべき究極のゴールは、一人ひとりの学習者に向けて高度にパーソナライズされた内容を提供することだといえるかもしれません。そんな理想に一歩近づくためのサービスが、新たに登場しました。

Watsonが学生の「ニガテ克服」をサポート

2016年10月25日、世界最大の出版社であるピアソンは、同社の教育デジタル・ソリューションにWatsonのコグニティブ機能を導入することを発表しました。ピアソンのサービスは、1,300万人を超える大学生にグローバルな学習コンテンツを提供するものです。これにWatsonを組み合わせることで、Watsonにオンライン学習コースのデジタル・チューター(家庭教師)の役割を担わせます。

学生がコースに組み込まれたWatsonに音声で質問すると、Watsonはそれを解析し、学習のヒントやフィードバック、よくある間違いを指摘するなどして学生を指導します。

Watsonは既にピアソンのコースに含まれるコンテンツを全て読み込み、学生からのどんな質問にも、即座に適切な答えを返すことが可能です。加えて、学生とのやりとりの中から新たな知識を蓄積し、Watson自身も家庭教師としての経験を積んで「賢く」なっていきます。

多忙な学生を支援し、ドロップアウトを抑止

ピアソンとWatsonの連携は、多忙なスケジュールに追われる学生にとって価値ある取り組みです。学習につまずいた学生は「Watson先生」の指導を仰げるようになり、教授の出勤時間に合わせて無理に自分のスケジュールを調整する必要はありません。

各自のペースに合わせて柔軟に学習を進められる環境を提供することで、途中でドロップアウトしてしまう学生を抑止できる可能性も秘めています。状況を知り尽くし、自分の得手不得手を把握して個別指導してくれるWatson先生の誕生は、今後、世界中の学生の学ぶ意欲を後押するかもしれません。

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