Apple Payで関心を集める、新時代の「モバイル・ウォレット」とは

Apple Payのサービス開始を皮切りに、世界中でモバイル・ウォレットへの関心が高まりつつあります。

以前から「おサイフケータイ」が普及している日本では、「モバイル端末がお財布代わりになる」というコンセプトは、さほど目新しいものではないかもしれません。しかし、新時代のモバイル・ウォレットは、従来のおサイフケータイを超える可能性を秘めています。

モバイル・ウォレットについて、知っておくべきことは?

そもそも「モバイル・ウォレット」とはどのようなもので、それを使ってどんなことが可能になるのでしょう?
モバイル・ウォレットを専門に研究するIBM グローバル・ビジネス・サービスのDanny Fundinger博士は、Forbesに寄稿した記事「6 Things To Know About Mobile Wallets Before You Use Them This Holiday Season」の中で、企業が自社の戦略にモバイル・ウォレットを取り込むにあたって知っておくべき6つのポイントを簡潔に紹介しています。

同記事によれば、

  1. モバイル・ウォレットは、物理的な財布に代わってクレジットカードやクーポンなどの情報を一元管理できる
  2. 利用者はモバイル・ウォレットを使い、買い物の代金や交通機関の運賃を支払ったり、クーポンを取得して利用したりすることが可能
  3. モバイル・ウォレットには、専用の端末にかざして使う「近接(proximity)」通信と、インターネットなどを介して利用する「遠隔(remote)」通信の2つの活用方法がある
  4. サービスへの組み込み方によって、さらに「包括(umbrella)」と「統合(integrated)」の2つのタイプに分けられる
  5. モバイル・ウォレットは決済などに使えるだけでなく、持ち主を証明するIDカードのように用いることもできる

IoTデバイスとしてのモバイル・ウォレット

そして6つ目のポイントは、モバイル・ウォレットが利用者に関するさまざまな情報を理解するための手がかりになるということです。買い物などの履歴をコグニティブ技術で解析することで、利用者自身も気づいていないような知見を得ることが可能です。

新時代のモバイル・ウォレットは単なる「決済を便利にするツール」ではなく、利用者をネットワークにつなぐインタフェースだと考えられます。そういう意味では、モバイル・ウォレットは一種のIoTデバイスであると言えるかもしれません。

モバイル・ウォレットは今後も認知度を高め、遠からず「誰もが当たり前に利用するツール」になっていくことでしょう。これから自社サービスへの組み込みを検討されている方は、前述の「6つのポイント」を参考にされることをおすすめします。

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