IBMのコグニティブ技術で世界中の機械学習が加速する!

ここ10年弱の間、人工知能を取り巻く状況は劇的な変化を遂げました。その変化を支える重要なピースのひとつが「機械学習」であることに、異論を唱える人はいないでしょう。

機械学習とは、人工知能研究の中のひとつの分野で、与えられたデータを分析し、その結果から新たな洞察を引き出すための技術です。従来の手法のようにあらかじめ人間によって念入りな「教育」を施すことなく、プログラム自らが学習して賢くなっていくことができます。

機械学習がアナリティクスの新境地を開く

機械学習技術は、とりわけデータ解析と予測の分野において積極的に活用されています。

たとえば小売業においては、市場トレンドから販売予測を行うために、この技術が使われています。また、金融サービスでは、プランナーやブローカー向けの商品レコメンデーション(おすすめ)システムの実装に、機械学習技術が活用されています。

そのほかにも、医療やスポーツなど、ありとあらゆるジャンルの分析・予測処理において、機械学習技術の採用が進みつつあります。

IBM アナリティクスのゼネラル・マネージャーであるロブ・トーマス氏は「機械学習はアナリティクスの新しい分野を代表するものだ」と述べていますが、機械学習によって従来よりはるかに精度の高い予測を行うことが可能となりました。

プライベート・クラウド上で機械学習を実現

こうした機械学習の技術を、より便利に利用するための基盤も、着々と整いつつあります。

2017年2月、IBMは初のコグニティブ・プラットフォームである「IBM Machine Learning」を発表しました。このサービスはIBM Watsonから機械学習のコア・テクノロジーを抽出し、プライベート・クラウド上で機械学習を実現するものです。IBM Machine Learningを利用すると、データサイエンティストはコストや遅延を気にすることなく、安全なプライベート・クラウド上で業務分析モデルの作成、トレーニング、展開を自動化できるようになります。

IBMではまず、世界中の企業で広く使用されているIBM z Systemsメインフレーム上にこのサービスを展開し、銀行や小売業者、保険会社、運輸会社、行政機関のシステムで利用可能とする計画です。

機械学習とディープ・ラーニングによって扉を開けられた第三次人工知能ブーム。「三度目の正直」ということわざがありますが、今回のブームは単なるブームで終わることなく、人類の未来を大きく変えるターニングポイントとなっていくような予感がします。

photo:Getty Images