テクノロジーの発展により、コンピューターで映像、音、数字、テキストなどを処理し、デジタルデータとして活用できるようになりました。

しかし私たちの周りには、ツイッターに流れる画像、映像、書き込みなど、昨今のコンピューターでも処理し切れないほど膨大な情報があふれ返っています。それらを分析して有用な洞察を引き出すためには、さらに性能の高いコンピューターの力が必要不可欠です。

膨大なデータ分析を瞬時にこなす量子コンピューターの力

たとえば、新薬発見のために科学物質の分子を分析したり、グローバルな物流における最適なパスを導き出したりするためには、気が遠くなるほど膨大なデータ分析が必要です。しかし、従来のコンピューティングシステムでは、このような問題には対処できません。

こうした課題を解決するためのソリューションとして「量子コンピューター」に期待が寄せられています。

量子コンピューターは量子力学の原理を応用してつくられ、従来のコンピューターと比べ物にならないほど高速な演算を処理する能力を秘めています。

パワーアップしたIBM Qが複雑な課題解決を支援

2017年3月、IBMは商用利用可能な汎用量子コンピューティングシステム「IBM Q」を構築する、業界初の取り組みについて発表。すでに量子コンピューターにアクセスできるクラウドサービス「IBM Quantum Experience」がリリースされています。

今後IBMは、数年間でIBM Qが扱える量子情報をおよそ50量子ビット(※)まで増やし、従来型システムを超える能力の実証を目指します。また、パートナー企業各社と協力し、量子コンピューターを活用したアプリケーション開発にも取り組む予定です。

将来的にはIBM Qのような汎用量子コンピューティングシステムを活用して、新薬の発見、物流の最適化、金融データをモデル化する新たな方法の発見、機械学習などの人工知能の機能強化、クラウド・コンピューティングのセキュリティー向上といった、さまざまな課題解決が可能になるでしょう。

IBMの汎用量子コンピューティングシステム「IBM Q」について詳しく知りたい方は、下記のページをご覧ください。

IBM Qの詳細ページ

(※)量子ビット:量子コンピューターの単位。仮に4量子ビットの処理ができる量子コンピューターであれば、1度に2の4乗、つまり16通りの処理が可能になる。

photo:Getty Images

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