人の手で何時間、あるいは何日もかかるような仕事を効率よく処理するのは、コンピューターが最も得意とする領域です。そして、AIの目覚ましい発達により、コンピューターに任せられる仕事の幅は飛躍的に広がりつつあります。

たとえば、保険金請求に伴う査定業務もその1つです。これまで、担当者は日々変更される各種規約を把握した上で、1つひとつの保険金請求の精査を一貫した姿勢で実施・判断する必要がありました。業務遂行には保険知識や経験値などの高いスキルが要求されますが、そうした人材を育成するのも簡単なことではありません。

このような保険業界の課題解決に役立つのが、IBM Watsonが持つ分析力です。

動画では、保険金請求の調査を担当する女性が業務に追われ「週末の社内ピクニックに参加するのは難しそう」と同僚に話しています。そんな女性にWatsonが一言、「私の自然言語解析APIを使えば、その仕事は昼までには片付きます」――。有能なパーソナルアシスタントであるWatsonのおかげで、彼女は無事に(?)ピクニックに参加できそうです。

Watsonのサポートで、保険請求審査を25%効率化

クラウドベースのデータ分析プラットフォーム「Watson Explorer」やWatsonの自然言語解析API、その他Watsonの力を組み込んださまざまなツールを活用すれば、保険金請求の査定品質を均質化し、機械学習を重ねたWatsonのサポートで類似事例の調査や判断材料の提示にかかる時間を、25%も効率化できるといいます。

実際に、3200万件を超える個人契約を保有する国内生命保険の某企業で、Watsonによる保険金支払い審査業務の判断支援が本格的に始まっています。これまでに蓄積された査定に関するあらゆる情報をWatsonに読み込ませることで、その情報を元に、請求処理をより短時間で的確に判断できるようになります。高度な専門知識と経験が問われる業務を新しい担当者がより早く習得するサポートをし、結果的には新人教育の効率化、更には離職率の低下も期待されています。

自然言語を含む大量のデータを読み込んだり複雑な業務ルールを覚えたりできるWatsonのサポートで、保険業務の常識は大きく塗り替えられるかもしれません。

 

参考:株式会社かんぽ生命保険のIBM Watson活用事例