全米に巻き起こる「ギリシャヨーグルト」ブーム

いまアメリカのスーパーマーケットで売れまくっている商品があります。それは「ギリシャヨーグルト」。従来のヨーグルトより粘度が高く味も濃いこの製品は、現在米国で大ブレイク中。健康志向の人々がこぞって購入したことで、ヨーグルトの売り場の棚の長さ は今年、全米合計で約220万フィート(約660キロメートル)にもなりました。2年前と比べて約30万フィート(約90キロメートル)もの拡張が起こっているのです。
激戦となったこの市場を制すべくしのぎを削る各ブランド。なかでも、老舗企業にして業界最大手のひとつでもあるダノン社が選択した戦略が、ビッグデータの活用でした。

独自のアルゴリズムで98%もの的中率を誇る売上予測を確立

ダノンが利用したのは、IBMが提供する「Smarter Commerce」と呼ばれる一連のソリューション。製品の購入データや消費者の行動データといった大量の情報から、消費者が好むフレーバーや、季節ごとの消費者行動の変化、適正な価格や割引施策といった諸条件について、瞬時に予測シナリオを立てることができます。従来の予測技術では75%程度にとどまっていたその精度は、なんと98%まで上昇。これにより、適切な在庫管理や効果的な販売戦略を立案・実施することが可能となりました。
消費者の多くが「そろそろあの味が食べたいな」と思うフレーバーの商品が、次の瞬間には店頭に並んでいる……まるでSF小説のような世界が、すでに現実のものとなっているのです。

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