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IBMが2003年から行っている、企業の経営層への聞き取り調査、「CxOスタディー・シリーズ」。通算17回目となる最新の調査結果が、順次公開されています。今回発表されたのは、CEO(最高経営責任者)とCIO(最高情報責任者)に関するレポート。彼らが見据えていたのは、いかにイノベーションが起きやすい環境を自らの企業に創出するか、ということでした。

顧客とのコラボレーションの基本原則を再定義する

今年の調査では、2012年に続いて、CEOは経営課題の変化が「テクノロジー」の発展にあるという見方が示されています。それまで多くのCEOが一番のチェンジ・ドライバーだと考えていた「市場の変化」は、依然として重要ではあるものの、以前ほどは顧みられなくなってきました。

グローバル経営層スタディー CEOレポート 「顧客と企業 関係性の革新」の図表

出典:グローバル経営層スタディー CEOレポート 「顧客と企業 関係性の革新」

CEOは、進化するテクノロジーを用いて、顧客と企業の関係性を革新することを目指しています。多くのCEOからの聞き取り調査から見えてきたポイントは3つ。
・不連続な変化を受け入れる
・共通の価値観を構築する
・広く組織を開放し他者と協働する
という3点です。
イタリア・Biesse SpA社のグループ・ジェネラル・マネージャー、Stefano Porcellini氏は「我々は顧客とのコラボレーションにおけるイノベーションを進めている。自社の研究開発部門と『顧客を生み出す工場』とのより盛んな対話を促進し、柔軟な思考を持つようにしている」と語ります。このような姿勢に代表される、オープンな方向への企業改革の舵取りが、CEOにとって最大の課題となっているのです。

CIOは、バックオフィスからビジネスの最前線へ

いかに顧客との新しい関係性を構築するかに心を砕くCEO。かつては単なるIT領域責任者に過ぎなかったCIOは、いまやCEOと同じビジョンを共有し、コラボレーションを強化するための環境をつくる中心人物となりました。

グローバル経営層スタディー:CIOレポート 「事業の最前線に挑む」の図表

出典:グローバル経営層スタディー:CIOレポート 「事業の最前線に挑む」

レポートに登場する
「情報の重要性は高まる一方だ。データを戦略的に管理し、利用可能にすることの重要性がますます高まっている」
「CIOの役割は単なるIT 領域から、企業業績を押し上げることのできるリーダーの役割へと変化しつつある」
といった言葉は、ますます強くなるCIOの重要性を象徴していると言えるでしょう。これからのビジネス界で鍵となる、顧客体験の創造、社内外でのコラボレーション促進、そしてテクノロジーを中心に据えた事業や企業の戦略づくり。CIOは、他のCxOと連携しながら、これら全ての責任を負って仕事をすることになるのです。

IBMの公式サイトで公開されているCEOレポート・CIOレポートには、ご紹介したポイント以外にも多くの重要な論点が記されています。ぜひダウンロードしてマネジメントなどにご活用下さい。また、今後もさらなるCxOレポートの公開が予定されています。Mugendai(無限大)では、随時その見どころをお伝えしていく予定です。

photo:Thinkstock / Getty Images