いつ絶滅するかわからないから、常に進化しなければならない

無限に自己増殖する世界を、神の視点となってシミュレーションする。
シミュレーションによる表現を通じて、河口氏が伝えようとしてきたメッセージとは何なのか。
人間の寿命は短すぎるという命題は、人類という種に対しても言えることだと指摘する。

河口洋一郎教授「大量絶滅の可能性は、いつも紙一重のところに存在しています。巨大な隕石が、いつ地球上の生命を死滅させてもおかしくない。私たちは、一刻も早く今の形を超越していかなければならないと思います」

地球上の生命は、1億年で9割弱が死滅してしまった。たった1割の生き残りは、大きな環境の変化に適応できたものだけなのだ。河口教授は人類が地球外に進出し、太陽系から飛び出し、さらには外宇宙へと飛び出すことの必要性を真剣に考えている。

「進化の道筋は無限大の可能性があります。重要なことは、劇的な環境の変化に人類が対応するためにも、多様性を決して失わないことなのです」

続けて、芸術家としての姿勢について語ってくれた。

「僕が芸術的視点から目指しているものは、今を生きる生命たちがもつ、サバイバルするための姿とその変化です。そこから生命の進化というものを表現してきました」

種子島という独特な自然環境がもたらしたサバイバルに対する強い意識を、シミュレーションCGというテクノロジーを使って、河口教授は生命の進化を表現する。それは、ノアの方舟を創り出そうとする挑戦なのかもしれない。では、人類が一刻も早く進化するために、私たちに何が必要なのだろうか。話題は現代へと移っていく。

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