人類は太古の昔から、いわゆる超能力への憧れを抱き続けてきました。
見えないものを見る力、聞こえない音を聞く力、誰にも知り得ない未来を予測する力――こうした力を持つ人は「超能力者」や「預言者」として崇められ、過去の歴史の中では、超能力を研究するために国家的規模のプロジェクトが立ち上げられたこともあったといいます。
しかし今、いわゆる超能力とはまったく異なるアプローチによって、見えないものを見る力を手に入れようとしています。
人類は太古の昔から、いわゆる超能力への憧れを抱き続けてきました。
見えないものを見る力、聞こえない音を聞く力、誰にも知り得ない未来を予測する力――こうした力を持つ人は「超能力者」や「預言者」として崇められ、過去の歴史の中では、超能力を研究するために国家的規模のプロジェクトが立ち上げられたこともあったといいます。
しかし今、いわゆる超能力とはまったく異なるアプローチによって、見えないものを見る力を手に入れようとしています。
人々の暮らしを変える、5つの科学的イノベーション
IBMは2017年1月に「IBM 5 in 5」と題したレポートを発表し、これからの5年間で人々の生活や仕事、世界を劇的に変える可能性を持った5つの科学的イノベーションを予測しました。
<IBM 5 in 5>
- AIにより、言葉がメンタルヘルスを知るきっかけとなる
- ハイパー・イメージングとAI が私たちにスーパー・ヒーローのビジョンをもたらす
- マクロスコープが限りなく細部にわたり、地球の複雑さを理解することを支援する
- チップ上のメディカル・ラボが私たちの健康探偵としてナノスケール・レベルでの病気の探知を行う
- スマート・センサーが光速レベルで環境汚染を探知
これら5つのイノベーションは、それぞれ異なる領域にソリューションを提供するものですが、すべてに共通しているのは、「IT技術の力で、これまで見えなかった(把握できなかった)事象を可視化する」というテーマだといえるでしょう。
キーワードはIoT、ビッグデータ、人工知能
そして、それを可能とするテクノロジーとして浮かび上がってくるのが、IoT、ビッグデータ、人工知能という3つのキーワードです。
世界中から集められた膨大なデータを、コグニティブ・コンピューティングをはじめとした人工知能技術で解析することで、世界の在り方を導き出す。
IoT機器のセンサーを用いることで、人の目や耳では捉えきれない微細なデータを捕捉する――。
これまで専門家の「勘」という、ある種の超能力に頼っていた判断を、テクノロジーの力を借りて、誰もが簡単に下すことができる時代が今、訪れようとしています。
生物が目に見える進化を遂げるには長い時間がかかりますが、人類はかつてないほどのスピードで進化しようとしているのかもしれません。
photo:Thinkstock / Getty Images