「スニーカー、電車、洗濯機、マイカーの共通点は何か?」と聞かれたら、あなたは何と答えますか? 一見、何の関連もないように思えるこれらを結びつけるのが「IoT」というキーワードです。
米・ガートナー社によると、2020年までに208億個のモノがインターネットに接続される近未来的な世界が、IoTによって実現しようとしています。
IoTで実現する「近未来世界」
IoT(Internet of Things/モノのインターネット)とは、さまざまなモノをインターネットに接続し、相互に情報交換できる仕組みです。パソコン、家電製品、自動車、産業機械はもちろん、極小のセンサーなどを織り込んだ衣類までもが、インターネットに接続できるようになりました。
IoTが話題になる以前から、インターネットからレシピをダウンロードできる電子レンジなどの家電製品は存在していましたが、近年、特に注目を浴びているのは、IoT機器に搭載されたセンサーからインターネットに情報を送信する機能です。
送られてくるさまざまなデータをサーバー上で分析することで、現実の世界をシステム上でリアルに再現したり、機器の状態を把握したりできるようになります。
2017年は「IoTの分岐点」となる
IoTによって、私たちの生活は大きく変化していくと考えられています。
たとえばあなたが運動好きなら、IoT対応のスニーカーを履いてランニングを楽しむ日が遠からず訪れるでしょう。
スニーカーに極小のチップを搭載して日々のランニングのデータを自動的に記録するだけでなく、トレーニングのスケジュール管理を任せたり、使用状況をモニタリングして適切なタイミングで自ら買い替え時を教えてくれるスニーカーもつくることができます。
あるいは、日々の洗濯物の量や頻度から、洗剤を注文する際に最適な価格と購入先を予測するIoT対応の洗濯機なども登場するかもしれません。
テクノロジーの発展は、まさに日進月歩。2017年はまだ見ぬ世界への第一歩を踏み出す「IoTの分岐点」となるでしょう。
photo:Getty Images