履歴書にアルバイトの職歴は書かない?注意点や適切な書き方を解説

履歴書にアルバイトの職歴は書かない?注意点や適切な書き方を解説

履歴書の学歴・職歴欄に、アルバイトをしていた経歴は書いても良いのでしょうか?

転職する際のアルバイト歴の扱い方についてお話しします。

履歴書にアルバイトの職歴は書かない?書くべき?

原則的にはアルバイトの職歴は書く必要がない

原則として、履歴書にアルバイトの職歴は書かないで大丈夫です。

特に正社員から正社員に転職をする場合は、履歴書にアルバイトの職歴を書く意味は薄いでしょう。

むしろアルバイトの職歴を書かないほうが、担当者から好印象になる場合もあります。

履歴書にアルバイト歴を書いた方が良い場合もある

ただし、履歴書にアルバイトの職歴を書くべきか、書かないべきかは状況によっても異なります。

アルバイトの内容や勤めていた期間、応募する職業などによって、アルバイトであっても職歴を書いた方が良いケースと、書かないほうが良いケースが出てくるからです。

以下にアルバイトの職歴を書くべきケースと、書かない方が良いケースを紹介していきます。

履歴書にアルバイト歴を書くべきケース

履歴書の学歴・職歴欄にアルバイト歴を書いてもいいのは、以下のような場合です。

アルバイト経験が応募企業の業務に活かせる場合

アルバイトの経験・職歴が、応募先の業務で活用できる場合はアルバイトであっても職歴を書くべきです。

たとえば4年間ファミレスで調理のアルバイトをしていた人が、ホテルの調理担当の正社員に応募する場合、アルバイトであっても履歴書の経験を書くべきです。

アルバイトであっても関連のある業種の場合は、積極的に書くことで自分の経験をアピールできます。

バイト経験を書かないと空白期間が長くなってしまう場合

アルバイトの経験を履歴書に書かないと、職歴に長い空白期間が存在してしまう場合も書いた方が良いことがあります。

例えば一般企業で3年勤務した後に退職し、4年間アルバイトをしていた場合、アルバイト歴を書かないと4年もの空白期間ができてしまうので転職で不利です。

特にバイトだけど正社員並みの働き方をしている場合は、履歴書に堂々と書くべきでしょう。

転職の場合は雇用形態が正社員か、アルバイトかよりも即戦力になるスキルを持っているかを重視することも多いので、履歴書に書いた方が効果的なことも少なくないです。

履歴書にアルバイト歴を書かない方が良いケース

次に履歴書の学歴・職歴欄にアルバイト歴を書かない方が良い場合を紹介します。

短期間のアルバイトの場合

アルバイトをしていた期間が数日~数ヶ月間しかなかった場合、履歴書の学歴・職歴欄に書かない方が良いです。

数日や数ヶ月程度でアルバイトを辞めていると、履歴書を見た時に仕事が長続きしない人という印象を与えてしまうので、リスクを考えると書かない方が良いでしょう。

アルバイトの職歴を書かないことで半年程度の空白期間が生まれたとしても、その程度であれば面接官は「転職活動をしていたのだろう」と見なすので、書かなくても問題はありません。

前職に長期間在籍していた場合

前職で5年間IT企業の正社員として在籍していて、その前に1年間カラオケ店でアルバイトをしていたような場合も履歴書に書かない方が無難です。

特にアルバイトの業種が前職や転職先と無関係の場合、書いたところでプラスに評価される可能性はほぼゼロでしょう。

あくまでもバイトの職歴を書くことで、自分をアピールできる場合のみ履歴書に明記するようにしましょう。

履歴書のアルバイト歴の正しい書き方

会社名+アルバイトと記載する

アルバイトの職歴の書き方

履歴書の学歴・職歴欄にアルバイト歴を書く場合、上記画像のように会社名+(アルバイト)と記載しましょう。

アルバイトであることを書かないと担当者に正社員で採用されていたと思われてしまい、発覚した際に経歴詐称となってしまうので注意して下さい。

アルバイトの仕事内容が今回の転職に役立つものであれば、正社員の仕事と同じように業種や仕事内容について書いた方が良いでしょう。

無関係のアルバイトであれば、会社名+(アルバイト)とサラリと書くだけで十分でしょう。

最後には「現在に至る 以上」と記載しておくのが一般マナーになるので、忘れずに記載するようにして下さい。

アルバイト歴が多すぎて履歴書に書ききれない場合は?

アルバイト歴が多すぎて履歴書の学歴・職歴欄に書き切れない場合は、代表的なアルバイト先や今の仕事と関連性のあるバイトだけを履歴書に書けばOKです。

仕事と無関係のアルバイトは書かなくても採用に影響は少ないですし、書くにしても職務経歴書や自己PR欄で軽く触れる程度で十分です。

無関係のアルバイトについて詳しく書くくらいなら、できるだけ転職先の仕事に関係がある、応用が出来そうなアルバイトの経験を手厚く書きましょう。

また、「◯◯株式会社 ほか5社にて勤務」のように、まとめて記載するのもOKです。

履歴書の職歴にアルバイト経験を書く場合の注意点

日本企業はアルバイト経験をあまり評価しない

日本企業は海外と違い、アルバイトの経験をあまり評価しない点には注意が必要です。

日本は大学を卒業したら企業に正社員として就職し、そのまま正社員として定年まで働くという考え方まだまだ一般的です。

そのため、アルバイトを職歴に書く場合はバイトをしていた明確な理由が説明できなければ、採用において不利になってしまう可能性があるでしょう。

逆にアルバイトをしていた明確な理由を説明した上で、それによって得たスキルを証明できればバイト経験がプラスに働く可能性もあります。

ベンチャー企業はアルバイトの職歴がマイナスにならないことがある

ただし、若手社長が経営するベンチャー企業などは、履歴書にアルバイト歴が書いていても特にマイナスに考えないことがあります。

古い考えを持っていない企業は、仮にアルバイトをしていても優れたスキルを持っていて即戦力になるのであれば積極的に採用したいと考えているからです。

年月日や会社名は正確に記載する

アルバイトの職歴を履歴書に記載する場合、年月日や会社名は必ず正確に記載するようにして下さい。

アルバイトだからと入社日や退職日を適当に記載したり、間違ってしまうと転職後の書類で誤りが発覚してしまいます。

応募書類に事実と異なる経歴が書いてあると「経歴詐称」となってしまい、入社前であれば内定取り消し、入社後であれば最悪の場合は解雇になる可能性があります。

また、前職の会社名が間違っていると、発覚した際に適当な人間、一般常識がない人と思われてしまうでしょう。

そのため、在籍期間や会社名は必ずよく調べて、正確に記載するよう注意して下さい。

履歴書の職歴がアルバイトのみでも正社員になれた人の体験談

では、次に履歴書の職歴がアルバイトのみだったにも関わらず、正社員に転職できた人の体験談を紹介していきます。

役者からデザイナーとしての素養に気付いたAさん

Aさんは、大学で演劇サークルに所属した後、卒業後も役者を目指してアルバイトをしていました。

しかし中々売れず苦しい生活を続けていると、ある日パソコンで劇団のホームページやチラシを作っている間に、仲間やお客さんから「演技は下手だけどデザインのセンスは抜群だね」と言われるようになりました。

実際、Aさんのチラシに魅力を感じて観劇に訪れるお客さんも多く、Aさんは次第に「自分には、もしかしたらデザイナーの方が向いているのかもしれない」と思い始めたのです。

そこでAさんはアルバイトを辞めてWeb制作会社のデザイナーに応募し、自身が作成した劇団のホームぺージやチラシを面接官に見せると「いいセンスをしてるね! ぜひうちで活躍してほしい!」と採用が決定したのです。

Webデザイナーとしての経験はなかったAさんですが、生まれ持ったセンスを評価されてバイトの職歴しかなかったのに正社員への転職を成功させました。

アルバイトをしていた理由が適当に遊んでいたわけではなく、役者という目標を持っていたという点も企業に安心感を与えました。

接客業のバイトから年収が倍増したBさんの体験談

Bさんは大学卒業後、就職が決まらずに何社かで接客業のアルバイトをしていました。

しかしこのままアルバイトを続けることに将来の不安を感じていたので、友人のすすめでITエンジニアになることを決めました。

アルバイトをしながらプログラミングスクールに通い、プログラミングやシステム開発の基礎を学んだ結果、転職エージェント経由でITエンジニアの求人を紹介してもらいました。

そして面接で研修で作ったポートフォリオや自己PRをしっかり伝えることで、無事に内定を獲得して正社員の転職に成功したのです。

アルバイトの職歴しか無くても自分からスキルを学ぶことで、年収も200万円から400万円に倍増させることに成功しています。

履歴書のアルバイトの職歴の書き方や注意点まとめ

今回は履歴書にアルバイトの職歴を書くべきかや、注意点について紹介しました。

履歴書にアルバイト歴を書くかどうかは迷う人も多いですが、下手に書くと採用で不利になるケースも多いので慎重に考える必要があります。

場合によっては正社員だけでなくアルバイトの職歴も評価してくれる企業を狙って、転職をするのも一つの方法です。