履歴書は手書きとパソコンどっちが好印象?名前だけ手書きはあり?時代遅れ?

履歴書は手書きとパソコンどっちが好印象?名前だけ手書きはあり?時代遅れ?

これまでは「手書きで書くのが常識」と言われていた履歴書ですが、ここ数年はパソコンで作成する人が増えてきました。

しかし、いまだに手書きの履歴書を評価する企業もあり、その辺の判断は難しいところです。

履歴書はどんな場合に手書きが良く、どんな場合ならパソコンで作成してもいいのでしょうか?

履歴書は手書きとパソコンどっちが好印象?

手書きとパソコンどっちがいいかは企業で異なる

結論から言うと、手書きとパソコンの履歴書のどっちが好印象かは企業によって異なります。

応募する企業に「履歴書は手書きがいいですか?パソコンがいいですか?」と質問できればいいのですが、そうもいかないケースが多いでしょう。

また、手書きで履歴書を1枚書き終えるのには少なくとも1時間程度はかかりますので、優先順位によって臨機応変な対応をすることも必要です。

絶対に入社したい企業は手書きで作成するのが無難

手書きの履歴書は書くのに時間がかかるものの、担当者からは時間を割いて履歴書を書いたことが伝わり評価される場合があるのも事実です。

そのため、「絶対に入社したい」という企業に関しては、企業がパソコンの履歴書を指定していなければ手書きで作成するのはアリでしょう。

IT企業のようなパソコンスキルが求められる企業を除いて、パソコンで履歴書を作ってもプラス評価になることはありませんが、手書きで履歴書を作成するとプラス評価になる企業はそれなりに多いです。

手書きの履歴書を評価する企業もまだ存在している

リクナビNEXTが行った採用実態調査によると、5年以内に転職した20~30代の男女正社員1,000名のうち、「履歴書を手書きで作成した」という人は69%、「パソコンで作成した」という人は23%でした。

この結果から、まだ手書きの履歴書がプラスの方向に働くケースが存在していることが分かります。

5社の企業に応募すれば、1社は手書きの履歴書を高く評価する可能性があるでしょう。

参考:リクナビNEXT「転職活動の履歴書は、手書きとパソコンどちらが有利?」

手書きの履歴書の方が好印象になりやすいケース

次にどんな企業が手書きの履歴書を歓迎し、どんな企業がパソコンの履歴書を歓迎するのかについて、お話をしたいと思います。

まずは手書きの履歴書が好印象になりやすいケースです。

ハローワーク経由の応募

ハローワークから紹介された企業に応募する場合は、履歴書に関しては手書きで提出した方が賢明です。

ハローワークに掲載されている企業は「履歴書は手書き、職務経歴書はパソコン」で送られることを前提にしていることが多いからです。

企業によっては、ハローワーク経由であっても「名前だけは手書きで、あとはパソコンでも良い」としているケースもあります。

どちらが良いのか迷ったときは、ハローワークの担当者に直接尋ねるのが一番です。

大企業・老舗企業への応募

俗に言う大企業・老舗企業への応募も、取締役や面接官に年配の人が多く、今でも「履歴書は手書きが当然」と思っているので手書きの履歴書を提出するのがおすすめです。

年配の面接官の中にはパソコンの履歴書はあり得ない、マナー違反と考えていることもありますし、応募者が手書きで書ける能力があるのか確認したいと思っている場合もあります。

実際、昭和時代の書類選考では、履歴書に書かれた字体から応募者の人柄などを判断していました。

もし字を書くことが苦手でなければ、大手・老舗企業の応募は手書きの履歴書を提出した方が間違いないでしょう。

アットホームな中小企業への応募

家族経営の中小企業や、社長が「社員は皆家族」と公言しているアットホームな企業の場合も、手書きの履歴書を提出した方が喜ばれる傾向があります。

パソコンで履歴書を作成したからといって不採用になることはありませんが、手書きで書くことで採用担当者や社長に好印象を与えることができるでしょう。

「この人はうちの採用試験を受けるために、わざわざ時間をかけ手書きで履歴書を書いてきたのか」と、入社への強い意欲を感じるはずです。

応募者の能力をドライに判断する企業ならパソコンでも問題ありませんが、社員を家族のように扱う中小企業は、「この会社で働きたい」という意欲を見せるために手書きの履歴書を提出した方が賢明です。

手書きよりもパソコンの履歴書が好印象なケース

応募する企業の中には、パソコンで履歴書を作成しても問題ない企業もあります。

以下のような企業に応募する場合は、手書きでなくパソコンで履歴書を作成した方が好印象でしょう。

外資系の企業

外資系の企業に応募する場合、手書きでなくパソコンで履歴書を作成した方が好印象となるケースが多いです。

外資系企業は日本とは雇用形態や採用への考え方が全く異なるので、手書きの履歴書を作っても日本企業のように人柄や頑張りを評価するといった事は基本的にありません。

会社に必要な人材であると判断すれば履歴書がパソコンであろうと採用しますので、履歴書のフォーマットよりも実力やスキルが評価されます。

また、手書きよりもパソコンで履歴書を作った方が、PCスキルなどを評価されて好印象になるケースもあるでしょう。

ただ、外資系の企業といっても中には日本的な社風を持つ企業もあり、その場合は手書きで履歴書を作成した方が好感度をアップできる可能性もあるので事前の企業研究は必須です。

IT系の企業

IT系の企業は、仕事内容にパソコンを使用することが多いので、履歴書も手書きでなくパソコンで作った方が好印象となるケースが多いです。

むしろ手書きで送ってしまうと、「パソコン仕事なのに手書きで履歴書を送るのはおかしい」と低評価になってしまう場合もあるでしょう。

そのため、IT企業に応募する場合はパソコンで履歴書を作成し、送ることをおすすめします。

求人サイト・転職サイト経由の応募

求人サイト、または転職サイト経由で応募する場合も、手書きでなくパソコンの履歴書を送った方が良い場合が多いでしょう。

これは転職サイトに求人を出している企業の大半は、手書きの履歴書に固執する時代遅れな考えを持っていないのと、そもそも転職サイト側から「パソコンで履歴書を作ってアップロードして欲しい」と言われるからです。

場合によっては転職サイト上に、文字を打ち込むだけで綺麗な履歴書を作れるフォームが用意されているでしょう。

手書きで履歴書を作成する注意点・デメリット

パソコンスキルが低いと思われる場合がある

履歴書を手書きにする場合、やはり企業によってはパソコンスキルが低い人材と思われる点には注意が必要です。

特に前述したようなIT系企業や外資系企業、ベンチャー企業などに応募する場合、パソコンスキルが求められることが多いので、手書きの履歴書はマイナスに働く可能性があります。

むしろパソコンで履歴書を作成した方が、採用される確率は高くなるでしょう。

手書きは時代遅れと考える企業も増えている

手書きで履歴書を書くのは時代遅れと考える企業も、年々増えている点にも注意が必要です。

例えば数年前まではベテランの人事担当が手書きの履歴書を評価していた企業であっても、人員が入れ替わり若い人事担当になった結果、手書きよりパソコンの履歴書を評価するようになった企業は少なくありません。

今後も時代の流れによって手書きの履歴書を評価する企業は徐々に減っていくことが予想されますので、企業によっては手書きの履歴書を出しても時代遅れと思われるリスクも上がっていきます。

1枚の履歴書を作るだけで時間がかかる

手書きの履歴書を作る場合、1枚だけでもかなりの時間がかかる点には注意が必要でしょう。

転職は複数の企業に応募するので、履歴書も企業に合わせて相応の枚数を用意する必要があります。

年齢によりますが、1社の内定を獲得するまでに19社に応募する必要があるとされています。

履歴書は使い回しもできないので、手書きで用意しようとすれば履歴書の作成だけでかなりの時間を消費してしまうでしょう。

転職はスピード感も重要なので、時間をかけて手書きの履歴書を作っていたら、いつの間にか募集が締め切られていたりする可能性があります。

誤字脱字や句読点の使い方にまで注意する必要がある

パソコンであれば一瞬で修正できる誤字脱字や句読点のミスも、手書きの履歴書では命取りになります。

手書きで誤字脱字や句読点のミスが見つかると、一から書き直す必要があるからです。

パソコンであれば誤字脱字があっても、BackSpaceキーを押して正しい文字を打ち込めば一から作り直す必要がありません。

誤字脱字が多い方やそもそもの文字の綺麗さに自信がない人は、パソコンで履歴書を作った方が良い可能性があるでしょう。

急いで書いたりミスを誤魔化すとバレる

手書きの履歴書はどうしても文字に感情が出てしまうので、急いで書いたり、字が汚いとむしろ低評価になる可能性が高いです。

また、途中でミスをした文字に線を足して誤魔化したり、途中でスペースが足りなくなることに気づいて文字が小さくなった場合、雑な仕事をする人材という印象を与えてしまうでしょう。

パソコンと違って手書きの履歴書は良くも悪くも人柄が露骨に出てしまうので、注意が必要になります。

履歴書の名前だけ手書きにするべき?

結論から言うと、特に指定がなければ履歴書の名前だけを手書きにする必要はありません。

ハローワークや転職エージェント経由で応募すると、稀に履歴書はパソコンで作り、名前だけ手書きで提出するよう言われることがあります。

これは欧米の履歴書が本文をパソコン、名前だけは手書きで著名する文化から来ているのですが、日本ではあまり普及していません。

むしろ名前だけ手書きにするなら全部手書きorパソコンにすればいいのに、と思われてしまうリスクもあるので、特に指示がなければ全て手書き、またはパソコンで履歴書を作りましょう。

履歴書は手書きとパソコンどっちが好印象かまとめ

今回は履歴書は手書きとパソコンのどちらが好印象なのかについて紹介しました。

履歴書を手書きで作成するか、それともパソコンで済ますかは転職活動において悩ましい問題です。

手書きで履歴書を作るのは手間も時間もかかりますが、手間を惜しんだために採用を逃してしまう可能性があるのは事実です。

字が綺麗、丁寧な仕事が得意という前提はありますが、少しでも不採用のリスクを減らすために手書きの履歴書を作るという選択肢は、手書き文化が尊重される日本では今後しばらくは有効でしょう。

逆に字が汚い、誤字脱字が出てしまうという人は修正が容易なパソコンで履歴書を作った方が無難です。