社員食堂のメリットや導入企業7選!社食のある企業に転職する方法も紹介

社員食堂のメリットや導入企業7選!社食のある企業に転職する方法も紹介

転職を考えるときに、あなたは何を一番重要視しますか?

仕事のやりがいや給与を重視する方が多いと思いますが、実は格安で美味しく健康的な食事がラベられることから「社員食堂」を重要視する人も多いです。

今回はそんな社員食堂のある会社に転職するメリットや仕組み、導入企業といった社食の魅力について紹介していきます。

社員食堂のある会社に転職するメリットは?

栄養バランスの良い食事を毎日食べられる

社員食堂がある会社に転職する最も大きなメリットといえるのが、調理師さん手作りの栄養バランスの良い食事を毎日食べることができる点です。

もちろん彩り豊かで手の込んだお弁当を持参すれば栄養バランスの整った料理を食べることはできますが、毎日自分で弁当を作るのは大変な作業です。

外食で済ませる手段もありますが、会社員として働く期間は数年・数十年というスパンで続くので、塩分や栄養バランスに問題が多い外食が続くと体の健康に大きな影響をもたらします。

しかし社員食堂が利用できれば健康面で苦労をすることもなく、温かい料理を毎日おいしい状態で食べられます。

外食と違って生活習慣病の心配もないのですが、このメリットが本当にわかるのは数年後・数十年後の健康診断のときかもしれません。

格安で食事を済ませることができる

また、社員食堂がある会社に転職すると、格安で食事を済ませることができるのもメリットでしょう。

詳細は後述しているのですが、社員食堂の福利厚生には補助制度があるので、外食で同じメニューを食べるよりもはるかに格安で食べることができます。

実際、「社員食堂を利用する理由はなんですか?」という質問に対する回答で最も多かったのは、「値段が安いから」という身も蓋もないものでした。

参考:社員食堂に関する調査

今は外食で栄養バランスの整った食事を取ろうとすれば1,000円以上かかることも珍しくありませんが、社食であれば無料~600円程度という企業が多いので、節約に繋がるのもメリットでしょう。

他社員と気軽にコミュニケーションできる

社員食堂のある会社に転職すると、食事の際に他の社員と気軽に会話ができるようになるというメリットがあります。

例えば会社にいると同じチームの人とは会話をする機会がありますが、違う部署の人と会話をするチャンスというのはなかなかありません。

その点、社員食堂があるとたまたま隣に座った人と気軽にコミュニケーションができるので、社内での人間関係構築に役立つでしょう。

所属している部署の上司や同僚に苦手な人間がいても、社食を通じて他の部署に気の合う人間が見つかれば、意外と快適に仕事をできたりするものです。

また、何気ない会話の中からアイデアや企画が生まれる可能性もあるので、社食は企業を成長させる上でも重要な存在ともいえます。

仕事のモチベーションがアップする

社員食堂で毎日おいしいランチが食べられると、仕事のモチベーションがアップして楽しんで働けるのもメリットです。

例えばGoogleの社員食堂はかなり美味しさにこだわっていることで有名で、社員食堂を使う社員は平均で体重が3kg増えるようです。

転職の面接で志望動機を述べるときに「私は御社のこんな理念に共鳴し…」といった崇高な動機を述べる人も多いかと思います。

もちろんその気持ちに間違いはないのですが、どんな素晴らしい志望動機も「毎日社員食堂でおいしいものが食べられる」という魅力の前には色褪せて見えるかもしれません。

会社から月3,500円までの食費補助が受けられる

社員食堂は会社から昼食費を補助してもらえるのも社員にとって大きなメリットです。

福利厚生費として認められる食事代は、「半分以上を従業員が負担し、会社が負担する食事代は月3,500円以下」という決まりがあるので、1ヶ月に22日社食を利用した場合は3,500円÷22日=159円と一見すると大きな金額ではありません。

しかし、たとえば本当は659円払わなければいけない食事を、社員食堂では500円で食べられるということになります。

また、社員食堂は一般的な飲食店のようにテナント代やロイヤリティがないので、そもそもの料金を安くすることができます。

そのため、月に3,500円の補助でも実際にはかなりお得感がありますし、1年に換算すれば42,000円の補助が受けられるので、社員食堂それ自体が手当のようなものと考えて良いでしょう。

また、現状では月3,500円の食事補助ですが、政府は「企業が食事補助をもっと増やせば、栄養面に配慮した食事を提供しやすくなる」と判断し、税制改正を検討中です。

食費補助の金額がもっと増えれば、さらに大きなメリットとなるので、昨今の値上げも相まって安価で美味しい社食を導入している企業に転職する価値はますます大きくなるでしょう。

社員食堂を導入する会社側のメリットは?

優秀な人材を確保しやすい

社員食堂と聞くと昭和の頃のイメージがありますが、社員食堂を導入することで優秀な人材が確保しやすくなる背景から、最近は導入する企業が増えています。

社員食堂があると、社員の満足度が上がったり健康を保つことによって離職率が低下しますし、同じ給与なら社員食堂のある方を選ぶ人が多い背景から人材が集まりやすいです。

今や「社員食堂が企業価値を決める」といっても、言い過ぎではないかもしれません。

福利厚生で「食堂・昼食補助」が一番人気なので離職率が下がる

マンパワーグループが2015年3月に18~60歳の男女972人に行った「実際にあった福利厚生でよかったと思うものは?」という質問の回答として、「食堂・昼食補助」が17.1%と最も多かったです。

参考:マンパワーグループ 人材サービス最新情報

その次は「割引制度(余暇施設など)」「財形貯蓄制度」「健康診断(人間ドッグなど)」と続きますが、いかに社員食堂があることで従業員の人たちにメリットがあるかがわかります。

社員食堂の有無で、社員の離職率や満足度に大きな影響が出るであろうことは想像に難くありません。

多種多彩!ユニークな社員食堂を導入している企業を紹介

500kcalのまんぷく定食が食べられる「タニタ」の社員食堂

あまりにも有名になり過ぎていまさら感もありますが、やはりトップに紹介したいのは、体脂肪計「タニタ」の社員食堂です。

“500kcalのまんぷく定食”で知られているタニタの社員食堂ですが、メニュー表には毎週テーマが設けられていて、今週が“鉄分”だったら来週は“食物繊維”、再来週は“ストレス”といったように、健康に大きく関わるテーマをピックアップしています。

基本的には一汁三菜のメニューで、鉄分がテーマの週は主菜がニラレバ炒め、副菜に高野豆腐ときのこの玉子とじなど、鉄分の多いメニューを提供するといった具合です。野菜はやや硬めに茹でられていて、よく噛むことで量以上の満腹感が得られます。

ご飯は自分で盛り付けるシステムですが、大きな保温釜の前には、抜かりなくタニタのクッキングスケールが!「150gは240kcal」といったように、いやでもカロリーを意識するように仕組まれています。

さすが体脂肪計の会社ならではの気配りです。

カロリーの低さと栄養バランスの良さにおいては、タニタの社員食堂の右に出る会社はないでしょう。もちろん、お味の方も上々です。

女子社員で、この社員食堂があるメリットを目当てに入社した人も少なくないようです。

日本一野菜のおいしい社内カフェ「ルネサスエレクトロニクス」の社員食堂

自動車用のマイコンや半導体などを手がける「ルネサス エレクトロニクス」の社員食堂では、「日本一野菜のおいしい社内カフェ」をテーマに、究極のヘルシー社食を提供しています。

メニューの考案や素材の調達は有機食材の草分けである「大地を守る会」がやっており、高くて買えないという人が多い野菜を社員食堂で食べられるのは羨ましい人も多いのではないでしょうか。

江東区豊洲の高層マンション群を眺めながら高給な有機野菜で作られた料理を食せるのは、ルネサスの社員にとって嬉しい福利厚生でしょう。

メニューは野菜たっぷりのランチボックスをはじめ、「あさりと茸 野菜の和風丼」といった食欲をそそるヘルシーメニューが揃っており毎日食べても飽きません。

毎日無料でまかないランチが食べられる、「はてな」の社員食堂

はてなブックマークなどのWebサービスを展開する「はてな」では、ランチタイムになると多目的スペースにブッフェ形式の料理がズラリと並びます。

従業員はそこで好きなものを取り分け、毎日好きなだけ食べられるという、何とも嬉しいシステムなのです。

シェフの腕がいいので野菜たっぷりでもおいしいメニューばかりなので、社員は皆大満足です。

実はこのブッフェ料理は社内の食堂で作られているわけではなく、近所のマンションの一室でシェフが作ったものを、お昼時に会社に届けています。

社員食堂のスペースがないオフィスでも、この社食システムなら気軽に取り入れられるかもしれません。

バラエティ豊かな「楽天」の社員食堂

まるでイオンモールのフードコートにいるような巨大なスペースの中で、お寿司あり、丼ものあり、カフェありと食べるものに悩んでしまうのが「楽天」の社員食堂です。

バラエティ豊かなだけでなく味もおいしいことで評判で、たとえば700円のお寿司はまぐろやウニ・車エビなどの上物ネタを使っています。

普段スーパーの寿司を買っている人からみれば、「え!これが700円で食べられるの?」と思わず絶句してしまうほどの充実ぶりです。

毎日おいしいランチが選り取り見取りというメリットがあるので、社員食堂に続々と現れる社員は、皆ウキウキと楽しそうです。

「人は自分の食べるものでできている」と言いますが、毎日おいしく幸せなランチタイムを送れる楽天の成長具合を見れば納得でしょう。

美と健康にこだわった“健美食”が食べられる「資生堂」の社員食堂

「資生堂」といえば、日本を代表する化粧品メーカーです。

美しさを追求するにあたって、食生活はとても重要なアイテムです。

そんな資生堂の社員食堂らしく、定食のネーミングは「健美食」。

「おいしく食べて、美しくなる」をコンセプトに、質の良い脂肪やたんぱく質を材料に使ってカロリー控えめの見た目にもおいしい定食メニューを提供しています。

女性の多い会社だけあって野菜はかなり多めで、ダイエット中の人にもメリットがありそうです。

肉や魚の隣に野菜があるというよりは野菜の中に肉や魚がコラボしているような感覚で、それでいて満足感が高いのはさすがでしょう。

8種類の総菜盛り放題のビュッフェもあり、とても会社の食堂とは思えない充実ぶりです。

窓からは浜離宮恩賜公園も一望でき、社員同士の貴重なコミュニケーションの場となっていることも大きなメリットのひとつです。

世界トップレベルのこだわりの「Google」の社員食堂

Google社は創業当初から従業員の飲食には配慮していて、56ヶ国以上のオフィスに約200のカフェテリア(社員食堂)と、約1,000のマイクロキッチンがあり、朝食・昼食・夕食すべて無料で食べられます。

たとえばシリコンバレーにあるGoogleの社員食堂は、24時間営業で、好きな食べ物が食べ放題です。

しかも使っている食材はすべてオーガニックで、ハワイからとれたての魚を空輸したり、契約農場から最高級の牛肉を仕入れるなど、まるで夢のような社食生活です。

ここまで至れり尽くせりにするのは、「社員が最高のパフォーマンスを発揮するための環境を整えることが大切」という、いかにもGoogleらしい発想からきているそうです。

しかし、無料かつ美味しすぎるせいで太り過ぎに悩む社員も多いらしく、ある意味ではデメリットになるのかもしれません。

出張型のポップアップ食堂を導入する企業も増えている

社員食堂を利用できるのは、何も大きな企業ばかりではありません。

最近はベンチャー企業でも、工夫をしておいしい社食を味えます。

その方法のひとつが、「ポップアップ食堂」と呼ばれる出張型の社員食堂です。

家事代行サービスを手がける株式会社Casyは、料理代行サービスの一環としてポップアップ食堂を開始し、さまざまな中小企業やベンチャー企業においしい社食を届けています。

価格は人数によっても変動しますが、20名ほどで1人675円程度と、社食をメリットとして受け入れられる範囲内の金額。

ポップアップ食堂を利用する企業は、週に1回“ポップアップ食堂の日”を設けるなど、さまざまに工夫しながら利用しています。

たまに社員食堂がやってくるというのも特別感があって楽しく、社員同士のコミュニケーションにも大いに役立っているようです。

社員食堂は転職する企業の実力を見極める指標のひとつ

「オフィスライフを楽しむ」という考え方にシフトしてきた日本

社員食堂について、いろいろとお話ししてきました。

ホテルのラウンジのような社員食堂もあれば、手作りのブッフェランチが味わえる社員食堂、美と健康を追求する社員食堂など、会社によってさまざまなスタイルの社員食堂がありますね。

こうして従業員が会社に勤めるメリットを享受できるようになることで、かつては「一にも二にも仕事、仕事!」と働くことだけを考えていた日本人も、少しずつ「オフィスライフを楽しむ」という働き方にシフトしていくことができそうです。

企業にどんな社員食堂があるかチェックする転職者も多い

日本には、旧態依然とした社員食堂で「安ければいい」というメニューを出している企業もありますが、若い転職者は会社選びの段階で、その辺を目ざとくチェックするでしょう。

現代の社員食堂は、企業の実力を見極める指標のひとつと化しているのかもしれません。

社員食堂だけでなくオフィスでも企業の実力が分かる

オフィスライフを楽しむといえば、ちょっと極端な例ではありますが、「DMMグループ本社」の新オフィスは凄いものがあります。

2016年に新オフィスに移転したDMMですが、そのオフィスづくりに対するこだわりは半端ではありません。

社員食堂はもちろん、オフィス内には保育施設や和室の会議室も設置しており、打ち合わせに訪れた人が社内に入ると、壁面に映し出された動物のプロジェクトマッピングが、緑化された壁面を歩いて会議室まで案内してくれるという凝りようです。

オフィス内にはさまざまな植物が自生し、その間をプロジェクトマッピングの滝が流れ、清涼感もたっぷりです。

こうした凝ったオフィスにすることで、より優秀な人材を呼び込むことができ、社員の士気も高められるというメリットがあるようです。

社員食堂のある会社に転職する方法

転職エージェントに登録する

社員食堂のある企業に転職する方法として最もおすすめなのが、転職エージェントに登録するというものです。

転職エージェントに登録すると1~2名ほどの専属コンサルタントがつくので、「社員食堂のある企業の求人を紹介してほしい」と伝えましょう。

そうすれば数日以内に社員食堂のある企業の求人を紹介してもらえるので、後はその中から希望条件を満たしている求人に応募するだけで大丈夫です。

転職サイトに登録する

社員食堂のある企業に転職したい方は、転職サイトに登録するのもおすすめです。

転職サイトに登録すると自分で条件を指定して求人を検索できるので、就職する地域やIT系、営業といった希望業種とともに「社員食堂」と検索してみましょう。

そうすると社員食堂のある企業の求人が出てくるので、求人票を確認して応募するだけです。

社員食堂のある企業は人気が高いせいで応募が殺到するので、良さそうな所があればとりあえず応募した方が良いでしょう。

社員食堂のメリットや社食のある企業への転職方法まとめ

今回は社員食堂のある企業に転職するメリットや、転職方法などを紹介しました。

社員食堂は健康的で美味しい食事を安く食べられるという、非常に大きなメリットがあります。

社員食堂のある企業に転職するだけで毎日のコストを大きく抑えられるので、手元に残る金額も増えるでしょう。

ただ社員食堂のある企業は増えているとはいえまだ限られるので、転職エージェントなどを活用して、見つかったら早めに応募することが大切です。